安倍内閣が教育勅語について、憲法や教育基本法に反しない形で教材として使用を認めるという閣議決定をしましたね。
教育勅語と聞いて、正直どういう内容なのか分からない人も多いと思います。
今回は教育勅語について調べてみました。
教育勅語の内容(要約)
教育勅語(読み方:きょういくちょくご)
正式には「教育ニ関スル勅語」といい、1890年(明治23年)に発表された、第2次世界大戦前の日本の教育の基本方針のこと。
勅語: 天皇が国民に対して発する意思表示の言葉
当時のものをそのまま見ても頭が?ですよね。
今では現代語訳されたものがたくさん出回っています。
が、現代語訳されたものでもちょっと分かりづらいものもあります。
『教育勅語の12の徳目』なるものがあります。
これは教育勅語を12の項目にまとめたもので、こちらはぐっと分かりやすくなっています。
制作者は不明。
教育勅語の12の徳目
親に孝養をつくしましょう(孝行)
兄弟・姉妹は仲良くしましょう(友愛)
夫婦はいつも仲むつまじくしましょう(夫婦の和)
友だちはお互いに信じあって付き合いましょう(朋友の信)
自分の言動をつつしみましょう(謙遜)
広く全ての人に愛の手をさしのべましょう(博愛)
勉学に励み職業を身につけましょう(修業習学)
知識を養い才能を伸ばしましょう(知能啓発)
人格の向上につとめましょう(徳器成就)
広く世の人々や社会のためになる仕事に励みましょう(公益世務)
法律や規則を守り社会の秩序に従いましょう(遵法)
正しい勇気をもって国のため真心を尽くしましょう(義勇)
引用:http://arcanaslayerland.com/2017/03/20/old-basic/
要約してこういう内容になっています。
教育勅語の良い点、問題点
問題点
先に問題点から。
12の徳目を見て、違和感を覚えた人もいると思います。
そう、最後の12個目。
”正しい勇気をもって国のため真心を尽くしましょう(義勇)”
国のため??
実は原文はこうです。
「一旦緩急アレバ義勇公ニ奉ジ以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スベシ」
これを分かりやすくすると、
「いったん戦争を始めたら、それがどのような戦争であれ、天皇の利益のために命を投げ出して戦え」
というような内容なんです。
1から11の徳目は至極まっとうなことであり、受け入れやすいですが、これら全ては12もまっとうなことと思わせるためのものであるとも言われているようです。
教育勅語は上で書いた”勅語”の意味からも、天皇から国民へ向けた文章です。
つまり、上であげた12の徳目は誰に誓うかというと自分ではなく天皇に誓うという意味が暗に込められていることになります。
このことから天皇への忠誠心みたいなものが戦争への道を歩ませたという考えがあり、そこが問題視されています。
ちなみに、森友学園が運営する塚本幼稚園での暗唱が問題視されているのは、まだ判断力のない幼稚園児にさせることなのかという点からです。
良い点
良い点の意見。
上であげたこちらは、
「一旦緩急アレバ義勇公ニ奉ジ以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スベシ」
必ずしも戦争や騒乱の危機だけを指していないと。
現代でいうと、少子高齢化や、デフレが何十年も続いていることなどが危機的状況でもあると言います。
そしてもう一つ。
教育勅語の最後の一文はこうなっています。
現代語訳:
このような国民の歩むべき道は、祖先の教訓として、私達子孫の守らなければならないところであると共に、この教えは、昔も今も変わらぬ正しい道であり、また日本ばかりでなく、外国で行っても、間違いのない道でありますから、私もまた国民の皆さんと共に、祖父の教えを胸に抱いて、立派な日本人となるように、心から念願するものであります。
(引用:http://www.meijijingu.or.jp/about/3-4.html)
「これは昔から私 (皇室) やあなたがたの祖先がずっとやってきた良いことなので、これを踏まえて一緒に頑張っていきましょう」
みたいな内容なんですね。
だから悪い点なんてないじゃん、良いことが書かれているじゃんということです。
教育勅語のこどもばん
こちらが教育勅語のこどもばんと言われるものです。
めちゃめちゃ良い内容ですね。
まとめ
今回は、教育勅語について調べてみました。
実際よく分かっていなかったので少し理解できました。
意見が分かれるのは、解釈や認識の違いなのかなぁと思いました。
少しでもお役に立てたなら嬉しいです。
何かまずい箇所があったら訂正しますのでその時はご連絡下さい。