世界水泳で銅メダルを獲得したというニュースがありましたが、それとほぼ同時にシンクロナイズドスイミングという名称が変わるというニュースが入ってきました。
「え、なんで?」
とすかさず思ってしまったんですが、一体なぜなんでしょうか?
気になったのでまとめました。
シンクロ名称変更の理由
国際水泳連盟(FINA)は22日、競技名をアーティスティックスイミングに変更することを決めました。
ハンガリーで開かれた総会で名称の変更を提案、賛成多数で承認されたとのことでした。
さて、シンクロナイズドスイミングからアーティスティックスイミングに変更した理由ですが2つあります。
同時性に限らず表現力や演技の構成を競うものだから
1つ目が、
シンクロナイズドスイミングという協議が”同時性に限らず表現力や演技の構成を競う”ものだからというもの。
この競技は同調性(シンクロナイズド)だけではなく演技力も競うものであるというこということからということです。
また、1人で泳ぐソロの種目も同調性を意味するシンクロナイズドに合っていないと言われています。
IOC(国際オリンピック委員会)は、『シンクロナイズド(同調した)という表現が演技とはそぐわない』と言っていたそうです。
競技内容をイメージしやすくし、競技の人気を高めるのが狙い
もう一つの理由としてこんなものがありました。
五輪専門サイトのインサイド・ザ・ゲームズは、
「芸術的な水泳」という意味合いにすることによって、競技内容をイメージしやすい名前にし、種目の人気を高めるのが狙いだと言っていました。
シンクロナイズドスイミングは、先ほども言ったように同調性などのテクニカルな面と演技力などのアーティスティックな面を競技するスポーツです。
元々のシンクロナイズドスイミングでも十分イメージしやすいと思いますがあなたはいかがでしょうか?
アーティスティックスイミングと言っても片面だけを表現しているにすぎない印象を持ってしまいます。
が、実はこんな歴史がありました。
シンクロの歴史 元はアーティスティックだった?
名称の変更理由を調べている中でびっくりした情報が目に入ってきました。
それはこの競技の名前は元々アーティスティックスイミングだったというものでした。
発祥はヨーロッパで、1900年代の初めから浮き身と泳ぎの組み合わせの群泳というものが始まりでした。
その時イギリスでは「スタントスイミング」、ドイツでは「アーティスティックスイミング」と呼ばれていました。
後にカナダに渡り、アメリカに渡り「ウォーターバレエ」と呼ばれました。
「シンクロナイズドスイミング」と呼ばれるようになったのは、アメリカで発展して競技化されてからでした。
1934年のシカゴ万博の時に正式に「シンクロナイズドスイミング」と名付けられたようです。
反対意見が多かったにも関わらず
今回の名称変更については反対意見がかねてから出ていました。
各国のヘッドコーチがコメントを出していました。
日本代表の井村雅代ヘッドコーチは、
「やめてほしいなあ。でも五輪から外されたら困るから、みんな従うでしょうけど。うちの井村シンクロクラブもアーティスティッククラブになるのか」
とコメントしていて、
ロシア代表のポクロフスカヤ・ヘッドコーチは、
「われわれは従来の名称に満足している。決定には反対だ」
というコメントをしています。
そのほかのシンクロ関係者も反対の声が多いようです。
変更に関しては、反対意見の方が多いというのは容易に想像できますよね。
いつからアーティスティックスイミングを使用する?
国際水泳連盟の関係者によると、早ければ2017年秋の国際大会から変更される可能性があると言っています。
国内大会では、国際水泳連盟の改称以降に反映させていくとのことです。